監査役会設置会社と、指名委員会等設置会社及び監査等委員会設置会社(あわせて、以下「委員会設置会社」といいます。)の違いについてご存じでしょうか?
当記事では、監査役会設置会社と委員会設置会社の違いのうち、監査を担う役員の立場について、ご説明します。
監査役会設置会社と委員会設置会社の違い(監査を担う役員の立場)
監査を担う役員の立場
監査役会設置会社において、監査を担う役員の立場は、「監査役」となります。
指名委員会等設置会社において、監査を担う役員の立場は、監査委員である「取締役」となります。
監査等委員会設置会社において、監査を担う役員の立場は、監査等委員である「取締役」となります。
法令の定め
最後に、参考までに、上記の内容に関する会社法の定めを引用します。
(監査役の権限)
第三百八十一条 監査役は、取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の職務の執行を監査する。この場合において、監査役は、法務省令で定めるところにより、監査報告を作成しなければならない。
(略)(監査等委員会の権限等)
第三百九十九条の二
(略)
2 監査等委員は、取締役でなければならない。
3 監査等委員会は、次に掲げる職務を行う。
一 取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の職務の執行の監査及び監査報告の作成
(略)(委員の選定等)
第四百条 指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の各委員会(以下この条、次条及び第九百十一条第三項第二十三号ロにおいて単に「各委員会」という。)は、委員三人以上で組織する。
2 各委員会の委員は、取締役の中から、取締役会の決議によって選定する。
(略)(指名委員会等の権限等)
第四百四条
(略)
2 監査委員会は、次に掲げる職務を行う。
一 執行役等(執行役及び取締役をいい、会計参与設置会社にあっては、執行役、取締役及び会計参与をいう。以下この節において同じ。)の職務の執行の監査及び監査報告の作成
(略)
まとめ
監査を担う役員の立場は、監査役会設置会社では「監査役」、委員会設置会社では「取締役」となります。