損益計算書を見て、「売上高の消費税は税抜きなんだろうか?税込みなんだろうか?」と思ったことはありませんか?
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制度ディスクロージャーに関する業務において、株主総会招集通知の計算書類・連結計算書類や有価証券報告書・決算短信の財務諸表などの財務情報の部分(以下「決算書」といいます。)は、経理部が作成を担当しているかもしれません。
ただ、最低限の会計についての理解がなければ、経理部とのコミュニケーションが成り立ちません。
また、制度ディスクロージャーのうち、非財務情報部分にも金額を記載する箇所はいくつもあります。
そこで、本記事では、決算書の金額は税抜きなのか、税込みなのか、確認したいと思います。
決算書の金額は税抜き?税込み?
決算書の金額は税抜き!
結論を書いてしまうと、あなたが見ている決算書は、おそらく税抜きの可能性が高い、です。
また、あなたが見ている書類が、有価証券報告書や、株主総会招集通知であれば、答えが注記に書いてあります。
決算書の金額が税抜きの可能性が高い理由は?
まず、企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」の26にて、以下の通り定められており、税抜方式が浸透していることが明らかです。
また、消費税については、日本公認会計士協会の消費税の会計処理に関するプロジェクトチームより、「消費税の会計処理について(中間報告)」が公表されており、実務上、当該報告に従って、一部の企業を除き、税抜方式で会計処理を行っている実務が浸透しており、会計上の取扱いを明らかにする必要性が高くはないと考えられることや、検討中の収益認識に関する会計基準の開発にあたって論点となり得ることから、本会計基準の適用範囲に含めないこととした。
消費税の会計処理の方針が注記に書いてある理由は?
上記の企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」の26に記載の通り、事実上の基準となっている「消費税の会計処理について(中間報告)」(日本公認会計士協会の消費税の会計処理に関するプロジェクトチームより公表)
によると、消費税の会計処理について、会計方針の記載が求められています。
つまり、有価証券報告書や、株主総会招集通知であれば、消費税の会計処理について、注記に記載することとなります。
詳細は、消費税の会計処理について(中間報告)のページでご参照ください。
まとめ
あなたが見ている決算書は、おそらく税抜きの可能性が高いです。
また、あなたが見ている書類が、有価証券報告書や、株主総会招集通知であれば、答えが注記に書いてあります。