株式総務

株式に関する業務を中心とした総務の業務を解説します。

取引所規則

売上10利益30とは?(業績予想の修正の条件)

投稿日:2020年4月21日 更新日:

証券取引所規則に関する制度ディスクロージャーを担当した際、業績予想の修正に該当する条件について、覚えるのに苦労する方もおられるのではと思います。
自分もその一人です。
そこで、簡易的な覚え方を以下にご紹介します。




業績予想の修正に該当する条件

正確な条件

まずは、業績予想の修正に該当する条件の正確なものを確認しましょう。
証券取引所規則のうち、例えば、東京証券取引所の有価証券上場規程及び有価証券上場規程施行規則では、以下の通り定められています。

(予想値の修正等)
第405条
上場会社は、当該上場会社の属する企業集団の売上高、営業利益、経常利益又は純利益(上場会社がIFRS任意適用会社である場合は、売上高、営業利益、税引前利益、当期利益又は親会社の所有者に帰属する当期利益)について、公表がされた直近の予想値(当該予想値がない場合は、公表がされた前連結会計年度の実績値)に比較して当該上場会社が新たに算出した予想値又は当連結会計年度の決算において差異(投資者の投資判断に及ぼす影響が重要なものとして施行規則で定める基準に該当するものに限る。)が生じた場合は、直ちにその内容を開示しなければならない。
2 上場会社は、当該上場会社の剰余金の配当について予想値を算出した場合は、直ちにその内容を開示しなければならない。
3 上場会社は、法第166条第2項第3号に掲げる事実が生じた場合(前2項に規定する場合を除く。)又は同条第2項第7号に掲げる事実が生じた場合は、直ちにその内容を開示しなければならない。
4 連結財務諸表を作成すべき会社でない会社に対する第1項の規定の適用については、同項中「当該上場会社の属する企業集団」とあるのは「当該上場会社」と、「連結会計年度」とあるのは「事業年度」とする。

有価証券上場規程(東京証券取引所)

(上場会社の予想値の修正)
第407条
規程第405条第1項に規定する投資者の投資判断に及ぼす影響が重要なものとして施行規則で定める基準は、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定めることとする。
(1) 企業集団の売上高
新たに算出した予想値又は当連結会計年度の決算における数値を公表がされた直近の予想値(当該予想値がない場合は、公表がされた前連結会計年度の実績値)で除して得た数値が1.1以上又は0.9以下であること。
(2) 企業集団の営業利益
新たに算出した予想値又は当連結会計年度の決算における数値を公表がされた直近の予想値(当該予想値がない場合は、公表がされた前連結会計年度の実績値)で除して得た数値が1.3以上又は0.7以下(公表がされた直近の予想値又は当該予想値がない場合における公表がされた前連結会計年度の実績値がゼロの場合はすべてこの基準に該当することとする。)であること。
(3) 企業集団の経常利益(上場会社がIFRS任意適用会社である場合は、税引前利益)
新たに算出した予想値又は当連結会計年度の決算における数値を公表がされた直近の予想値(当該予想値がない場合は、公表がされた前連結会計年度の実績値)で除して得た数値が1.3以上又は0.7以下(公表がされた直近の予想値又は当該予想値がない場合における公表がされた前連結会計年度の実績値がゼロの場合はすべてこの基準に該当することとする。)であること。
(4) 企業集団の純利益(上場会社がIFRS任意適用会社である場合は、当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益)
新たに算出した予想値又は当連結会計年度の決算における数値を公表がされた直近の予想値(当該予想値がない場合は、公表がされた前連結会計年度の実績値)で除して得た数値が1.3以上又は0.7以下(公表がされた直近の予想値又は当該予想値がない場合における公表がされた前連結会計年度の実績値がゼロの場合はすべてこの基準に該当することとする。)であること。
2 連結財務諸表を作成すべき会社でない会社に対する前項の規定の適用については、同項中「企業集団」とあるのは「上場会社」と、「連結会計年度」とあるのは「事業年度」とする。

有価証券上場規程施行規則(東京証券取引所)

引用は以上の通りです。
これを覚えようとしたら、ひと苦労です。
なんとか、簡略化して覚えたいものです。
特に、ご担当された直後は、そう思われる方が多いと思います。

簡易的な覚え方

大まかな条件としては、売上なら10%、各段階利益なら30%、公表済の予想値と異なる場合、業績予想の修正の適時開示をしなければならないということです。
そこで、以下のように、唱えるように覚えてしまいましょう。

売上10(パーセント)
利益30(パーセント)

もちろん、正確な条件ではありませんので、その上で、条件に該当するおそれがある場合は、精緻に確認いただくと、よろしいかなと思います。

まとめ

売上10(パーセント)
利益30(パーセント)
と簡易的に覚えた上で、条件に該当するおそれがある場合は、精緻に確認しましょう。

広告

広告

-取引所規則

執筆者:

関連記事

日本証券業協会とは?東証との関係は?

日本証券業協会についてご存じでしょうか? 当サイト「株式総務」は、株式に関する総務の業務(以下「株式総務」といいます。)を解説するウェブサイトですが、J-IRISSを通じて日本証券業協会をご存じの存じ …

新入社員必見!株式総務やIRの担当になったときに用意する書類・資料はこれだけ!

新入社員として、また人事異動で、総務部に配属されたとき(あまつさえ、株式総務やIRの担当になったとき)、これからの新しい業務が不安ではないですか?どんな書類を手元に用意しておけば仕事がスムーズに始めら …

初日不算入の原則とは?(株主総会招集通知の発送日)

株主総会招集通知の発送日など、会社法に関連する業務の日程を定める際に、「初日不算入の原則」という言葉をお聞きになったことがあると思います。 この「初日不算入の原則」について、ご理解されていますか? 当 …

開示書類や法令等における「及び」「並びに」「又は」「若しくは」の使い分け

株主総会招集通知、有価証券報告書、決算短信その他の適時開示(以下総称して「開示書類」といいます。)を作成する際に、または会社法、金融商品取引法その他の法令及び取引所規則を閲覧する際に、「及び」、「並び …

株式総務に関する法律等の旧名称は?

当サイト「株式総務」は、株式に関する総務の業務を解説しているウェブサイトです。 株式総務ご担当の方は、株式総務に関する法律等の旧名称を当然の如く使用されて、困った経験はありませんか? 当記事では、株式 …



名前:
火星に似たもの

職業:
とある会社で株式総務を担当しています。
株式総務に関するウェブサイトが少ないな、あると便利なのにな、と思い、拙くも開設してみました。