監査役会設置会社と、指名委員会等設置会社及び監査等委員会設置会社(あわせて、以下「委員会設置会社」といいます。)の違いについてご存じでしょうか?
当記事では、監査役会設置会社と委員会設置会社の違いのうち、常勤者の有無について、ご説明します。
監査役会設置会社と委員会設置会社の違い(常勤者の有無)
常勤者の有無
監査役会設置会社において、監査役会は、常勤の監査役を選定する必要があります。
一方、委員会設置会社において、監査委員会(または、監査等委員会。)は、常勤の監査委員(または、監査等委員。)を選定する必要がありません。
これは、委員会設置会社では、「監査役会設置会社と委員会設置会社の違い(監査の制度(独任制、組織的監査))」にも記載したとおり、内部統制システムを活用すること、つまり監査等委員会事務局、内部監査部門、内部統制部門などを活用して組織的監査を行うことが想定されており、必ずしも、常勤者を選定する必要はないことが理由と思われます。
法令の定め
最後に、参考までに、上記の内容に関する会社法の定めを引用します。
第八節 監査役会
第一款 権限等
第三百九十条
(略)
3 監査役会は、監査役の中から常勤の監査役を選定しなければならない。
(略)
まとめ
監査役会設置会社は、常勤の監査役を選定する必要があります。
委員会設置会社は、常勤の監査委員(または、監査等委員。)を選定する必要がありません。