監査役会設置会社と、指名委員会等設置会社及び監査等委員会設置会社(あわせて、以下「委員会設置会社」といいます。)の違いについてご存じでしょうか?
当記事では、監査役会設置会社と委員会設置会社の違いのうち、人員構成について、ご説明します。
監査役会設置会社と委員会設置会社の違い(人員構成)
人員構成
監査役会設置会社において、監査役は、三人以上で、そのうち半数以上は、社外監査役でなければなりません。
一方、委員会設置会社において、監査委員(または、監査等委員。)は、三人以上で、そのうち過半数は、社外取締役でなければなりません。
「半数以上」と「過半数」という微妙な差ですが、監査役、監査委員または監査等委員の人員構成(以下単に「人員構成」といいます。)が偶数の場合、必要となる社外監査役または社外取締役(以下単に「社外役員」といいます。)の確保に、大きな影響があります。
仮に人員構成を4名とした場合、監査役会設置会社は、4名中2名を社外役員とすれば問題ありません。
一方で、委員会設置会社は、4名中3名を社外役員とする必要があります。
法令の定め
最後に、参考までに、上記の内容に関する会社法の定めを引用します。
(取締役の資格等)
第三百三十一条
(略)
6 監査等委員会設置会社においては、監査等委員である取締役は、三人以上で、その過半数は、社外取締役でなければならない。(監査役の資格等)
第三百三十五条
(略)
3 監査役会設置会社においては、監査役は、三人以上で、そのうち半数以上は、社外監査役でなければならない。(委員の選定等)
第四百条 指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の各委員会(以下この条、次条及び第九百十一条第三項第二十三号ロにおいて単に「各委員会」という。)は、委員三人以上で組織する。
(略)
3 各委員会の委員の過半数は、社外取締役でなければならない。
(略)
まとめ
監査役会設置会社において、監査役は、三人以上で、そのうち半数以上は、社外監査役でなければなりません。
委員会設置会社において、監査委員(または、監査等委員。)は、三人以上で、そのうち過半数は、社外取締役でなければなりません。