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会計参与を設置する上場会社はある?

投稿日:2020年9月28日 更新日:

会計参与を設置する上場会社はあるのでしょうか?

当記事では、会計参与を設置する上場会社の有無について、ご説明します。





会計参与を設置する上場会社はある?

会計参与とは?

会計参与とは、会社法では、取締役と共同して計算書類等を作成する会社の機関です。
会計参与は、公認会計士若しくは監査法人又は税理士若しくは税理士法人でなければなりません。

会社法では、大会社に会計監査人の設置義務がありますが、中小企業の計算書類の適正を担保するために、導入された機関です。
(大会社については、「大会社とは?」をご参照ください。)

ただし、例外(監査役非設置の取締役会設置会社)を除き、設置は原則的に任意です。

会計参与を設置する上場会社はある?

上記の通り、大会社には会計監査人の設置義務があり、会計参与は中小企業の計算書類の適正を担保するために導入された機関ですので、会計参与を設置する上場会社は無いのではと思われます。

当サイト「株式総務」の運営者が確認した限りでは、見つけることはできませんでした。

法令の定め

最後に、参考までに、上記の内容に関する会社法の定めを引用します。

(会計参与の資格等)
第三百三十三条 会計参与は、公認会計士若しくは監査法人又は税理士若しくは税理士法人でなければならない。

(会計参与の権限)
第三百七十四条 会計参与は、取締役と共同して、計算書類(第四百三十五条第二項に規定する計算書類をいう。以下この章において同じ。)及びその附属明細書、臨時計算書類(第四百四十一条第一項に規定する臨時計算書類をいう。以下この章において同じ。)並びに連結計算書類(第四百四十四条第一項に規定する連結計算書類をいう。第三百九十六条第一項において同じ。)を作成する。この場合において、会計参与は、法務省令で定めるところにより、会計参与報告を作成しなければならない。
(略)

会社法

まとめ

会計参与を設置する上場会社は、おそらくない!

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-会社法

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