株式総務

株式に関する業務を中心とした総務の業務を解説します。

商業登記 会社法

三文判とは?実印になる?認印でしか使えない?

投稿日:2020年8月17日 更新日:

三文判という言葉を聞いたことはありますか?
実印・認印等の言葉と整理せずに説明されて、混乱したことはありませんか?

当記事では、三文判とは何か、実印になるか、認印でしか使えないか、について説明します。





三文判とは?実印になる?認印でしか使えない?

三文判とは?

会社法や商業登記法を含め、三文判について定めた法律はありません。
三文判とは、一般的に機械彫りで既製品のうちスタンプ印でない印章(朱肉を使うもの。)を指すことが多いです。

三文判ではない、値の張る印章で朱肉を使うものは、既製品ではない注文品(オーダーメイド)で手彫りのため「手掘り印」と呼ばれることが多いです。

機械彫りで既製品のスタンプ印(インキ浸透印)はシャチハタともいわれます。
シャチハタについては、「実印とシャチハタの有効性(効力)は変わらない。」もご参照ください。

三文判について、goo辞書(出典:デジタル大辞泉(小学館))によりますと、以下の通り、定義されています。

三文判(さんもんばん) の意味
さんもん‐ばん【三文判】 の解説
安物の印判。出来合いの粗末な印判。

三文判(さんもんばん)の意味 – goo国語辞書

三文判は実印になる?認印でしか使えない?

実印とは?認印とは?

まず、実印とは会社の代表者印(丸印)のうち、登記所へ印鑑(印影)を提出したもの(登録されたもの。)で、認印とは、会社の代表者印(丸印)のうち、実印以外のものです。

実印及び認印については、「実印とは?認印との違いは?(法人、会社、株式会社)」もご参照ください。

「印鑑提出(印鑑登録)の有無」と「印章の製造方法」は無関係

手彫り印か、三文判か、シャチハタかの違いは、印章の製造方法の違いです。

それは、実印か否か(印鑑提出(印鑑登録)の有無)とは無関係です。

つまり、手彫り印であるから必ず実印であるわけではなく、三文判であるから必ず認印であるわけでもないのです。

(実際にそのような選択をするかは別問題として、)三文判を実印として提出しても良いのです。
法令の定めに則った印影で、登記所が受理すれば、実印として登録されることになります。

印鑑・印章・印影の違いについては「印鑑とは?印章、印影、はんこ(ハンコ、判子)との違いは?」もご参照ください。

法令では以下の通り定められています。

(印鑑の提出)
第二十条 登記の申請書に押印すべき者は、あらかじめ、その印鑑を登記所に提出しなければならない。改印したときも、同様とする。
(略)

商業登記法

(印鑑の提出等)
第九条
(略)
3 印鑑の大きさは、辺の長さが一センチメートルの正方形に収まるもの又は辺の長さが三センチメートルの正方形に収まらないものであつてはならない。
4 印鑑は、照合に適するものでなければならない。
(略)

商業登記規則

まとめ

三文判は、一般的に、製造方法が機械彫りで既製品の印章のうち、スタンプ印でない印章(朱肉を使うもの。)を指すことが多いです。
「印鑑提出(印鑑登録)の有無」と「印章の製造方法」は無関係です!

広告

広告

-商業登記, 会社法

執筆者:

関連記事

取締役会議事録のリモート型電子署名・クラウド型電子署名の登記は認められる?

昨日の「取締役会議事録の電子署名としてリモート型電子署名・クラウド型電子署名を法務省が認める。」という記事を読んだ方は、取締役会議事録へのリモート型電子署名・クラウド型電子署名が認められたとしても、そ …

官報掲載公告(官報公告)の閲覧方法(入手方法)は?官報の閲覧方法(入手方法)は?

官報掲載公告(官報公告)を掲載した後に、官報掲載公告(官報公告)を閲覧(入手)されることになると思いますが、官報掲載公告(官報公告)の閲覧方法(入手方法)、つまり、官報そのものの閲覧方法(入手方法)に …

監査役会設置会社と委員会設置会社の違い(人員構成)

監査役会設置会社と、指名委員会等設置会社及び監査等委員会設置会社(あわせて、以下「委員会設置会社」といいます。)の違いについてご存じでしょうか? 当記事では、監査役会設置会社と委員会設置会社の違いのう …

配当は現物でもできる?

配当は現物(お金以外。)でもできるのでしょうか? (現物配当は可能なのでしょうか?) 「そんなこと、当然無理だと思うから、考えたこともない」という方が大半かもしれません。 当記事では、配当は現物でもで …

新入社員必見!株式総務やIRの担当になったときに必要なアカウント!

以前、当サイト「株式総務」では、以下の記事を掲載しましたが、その続編として、当記事では株式総務に関する業務で利用し、利用のためにアカウント(ID)が必要なウェブサービスを取り上げたいと思います。 なお …



名前:
火星に似たもの

職業:
とある会社で株式総務を担当しています。
株式総務に関するウェブサイトが少ないな、あると便利なのにな、と思い、拙くも開設してみました。