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新聞公告とは?日刊新聞紙公告とは?時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙とは?

投稿日:2020年6月13日 更新日:

新聞公告(日刊新聞紙公告)について、また、法令に定められている「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」とは何を指すか、ご存じでしょうか?当記事では、新聞公告とは(日刊新聞紙公告とは)何か、「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」とは何かについて、ご説明いたします。

公告とは?公告の方法は?何種類ある?
電子公告とは?電子公告調査とは?調査機関の調べ方は?
官報掲載公告(官報公告)とは?官報とは?

公告については、上記記事もご参照ください。

なお、当サイト「株式総務」は、株式会社を想定した記事を作成しております。
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新聞公告とは?日刊新聞紙公告とは?時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙とは?

公告とは?

まず、公告とは、法令上の義務により特定の事項を広く一般に知らせることをいいます。
会社法では、3種類の方法(官報掲載公告、日刊新聞紙掲載公告、電子公告)が定められています。

詳しくは、「公告とは?公告の方法は?何種類ある?」をご参照ください。

日刊新聞紙とは?(日刊新聞とは?日刊紙とは?)

日刊新聞紙とは、毎日発行される新聞のことを言います。日本では、ほとんどの新聞が日刊紙です。

goo辞書(出典:デジタル大辞泉(小学館))では、「毎日刊行する新聞。」とされています。

新聞公告とは?(日刊新聞紙公告とは?)

「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」を通じて行う「公告」を新聞公告(日刊新聞紙公告)といいます。

会社法上は、以下の通り、定められています。

(会社の公告方法)
第九百三十九条 会社は、公告方法として、次に掲げる方法のいずれかを定款で定めることができる。
一 官報に掲載する方法
二 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
三 電子公告

会社法

時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙とは?

概要

時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙とは、日刊のいわゆる一般紙を指している、と考えられています。

スポーツ新聞や業界紙等の専門紙は、通常、含まれません。
当然、日刊ではない新聞(月刊新聞、週刊新聞、等。)も含まれません。

加えて、ある新聞が、「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」と認められるか、という法律上の観点とは別に、当該新聞が公告の掲載を受け付けているか、という実態面からも、当該新聞に公告を掲載できるか決まってしまうことになります。

一般紙

全国紙(読売新聞、朝日新聞、等。)だけではなく、読者が偏在するブロック紙(中日新聞、西日本新聞、等。)・地方紙(岩手日報、静岡新聞、等。)も「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」に該当します。

地方企業は地元の新聞で公告することも多いです。

例として、ブロック紙である東京新聞、地方紙である信濃毎日新聞(長野県)や上毛新聞(群馬県)が公告の掲載を受け付けています。

専門紙

日本経済新聞(日経新聞)を公告方法(予備的方法(予備的公告方法)を含む。)として定めている会社(特に大手の会社。)は多いです。
経済紙も専門紙の一種と定義し、かつ日経新聞を一般紙ではなく経済紙と定義すれば、「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」に該当する専門紙がある、といえるかもしれません。

産業紙では、日刊工業新聞が公告を受け付けています(法務局から「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」となりうる、という回答を得ているようです。)。
日刊工業新聞と同様に産業紙である、日経産業新聞、日経MJ、フジサンケイビジネスアイでは公告を受け付けていないようです。
(日本経済新聞社の広告商品・料金ページに掲載されている「日経各紙 広告料金表」によると、公告を受け付けているのは日経新聞のみで、日経産業新聞・日経MJは受け付けていないようです。)

発行地の特定

会社によっては、「当会社の公告は、○○(地域名)において発行する××新聞に掲載する方法より行う。」と定款に定めている場合があります。
これは、地方版がある新聞の場合、発行地を特定しないのであれば、すべての地方版に掲載しなければならなくなることからです。

まとめ

公告とは、法令上の義務により特定の事項を広く一般に知らせること。
日刊新聞紙とは、毎日発行される新聞のこと。
新聞公告とは、「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」を通じて行う「公告」のこと。

公告とは?公告の方法は?何種類ある?
電子公告とは?電子公告調査とは?調査機関の調べ方は?
官報掲載公告(官報公告)とは?官報とは?

公告については、上記記事もご参照ください。

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